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「不動産業界の詐欺」について ~航海3593日目~

2025/06/22(日) 代表取締役 唐津

日曜ブログの110回目。

 

先日、とある詐欺のニュースを見て、昔のことを思い出しました。

かつて同級生がマルチ商法にハマってしまい、

そのお母さんから「息子を脱退させてほしい」と頼まれ、潜入したことがあります。

 

そこにいたのは、見た目の良いお兄さん・お姉さんたち。

ファミレスで延々と話し続けて、相手を疲れさせて判断能力を奪う手法。まさに洗脳でした。

友人はマッチングアプリのようなもので出会った女性に誘われたとのことだったので、

同じ手口でコンタクトを取ってみたら、やはり嘘の塊。

真実を伝えて洗脳は解けたのですが、解けた後の彼に残ったのは虚しさとロス感でした。

 

これは20年以上前の話ですが、今の世の中ではマルチ商法も手法を変え、

より巧妙に人を取り込んでいるのだと思います。

 

詐欺は無くならないのか、騙される人が無くならないのか

どっちも無くなりそうにはないのが歯がゆいですが

せめて自分の周りからは根絶させたい。

 

昔は詐欺師って「いかにも」って感じでしたよね?

でも、今や「一見ちゃんとして見える人たち」

 

清潔感もある、誠実そうに見える、でも中身は真逆。

そこは昔よりも分かりにくくなっているのでしょうね。

 

日本では、詐欺の年間件数は約2万件。

それに対して検挙率はわずか10%ほど。

 

自分の知っている人が加害者や被害者にならない事を切に願います。

 

さて本題。

「不動産業界の詐欺」について。

なかなか刺激的なタイトルです。

 

不動産業界にも、自分の定義では「詐欺だな」と思う行為があります。

もちろん、法的にはグレーか白かもしれない。

でも、誠実じゃない。それを自分は詐欺だと思ってしまうのです。

 

・明らかに高額な建築費

・不必要なサブリース

・非現実的な収支計画

・相手に言えない三為契約 などなど

枚挙にいとまがありません。

 

CMをしている大企業でも、老舗でも、関係ありません。

「正直不動産」のような世界が当たり前になればいいですが、現実はまだまだ遠いなと。

 

たとえば、ある地主さんが自分の土地に新築マンションを建てるとします。

建築費はいくら、利回りはいくら。収支計画書が出てきます。

でも、それって誰が作ったものでしょうか?

そう、建てさせたい側の営業ツールです。

机上の空論で実態とは乖離しているケースが散見されます。

 

 

自分のところに相談があれば、容赦なくツッコミを入れて改善します。

「不動産経営は企画で8割決まる」

建てた後でも改善はできますが、早いほうがいいに決まっています。

不動産は建てる前が一番の勝負なのです。

 

そしてもう一つ。

この25年間、不動産企画を進める中で、関係者によくこう質問してきました。

 

「自分の親にこの物件を建てさせられますか?」

 

「はい」と即答できた人は、2人しかいませんでした。

大半の人が「いや〜それはちょっと…」と濁します。

 

中には「もちろん我々も悪いですが、勉強不足なオーナーにも責任ありますよね」

なんて開き直る人までいたりね。

 

このようにお金のために、平気で人を落とす人がいる。

あげくにそうして得たお金でブランド品や、豪邸、別荘、高級車、人脈、SNS映えする生活を見せびらかす。

 

価値観の違いと言われればそうかもしれないけど

受け入れがたい価値観の違いで

心から、かっこ悪いなと思います。

 

かっこつけたいとかじゃなくて

自分で自分を嫌いになりそうなので

したくないのです。

 

誰がどうとかじゃなくて

自分で自分を誇れる仕事をしようと

思ってやっているだけです。

 

地主系オーナーは土地を持っていても、

現金を持っているわけではない人が多いです。

お金儲けよりも「土地」や「地域」を守りたいという気持ちが強いです。

だからこそ、そこに誠実でない提案をする人が詐欺師に見えるのです。

 

まあかつては余計な事を言ったこともあり

色々な衝突したものです。

 

そこで学んだことは

「自分の中の正義を伝える時は

感情的になってはいけない」

という事。

 

余計な敵を作るなと言われる事もありましたけど

黙っていられなかったのと、

今となっては色んな気付きも得られたので

そんなに悪くなかったなと思っています(笑)

 

そんなこんなで染まることなく「うちはうち、よそはよそ」と思って仕事をしていたら、

ブラックやグレーを好む人達は近寄って来なくなり、

同じ価値観の人たちと出会うことができました。

 

人の役に立ちたいと思っている人、

誇りを持って働いている人、

楽しんでいて、周囲も笑顔にしている人。

そういう人って、本当にかっこいいし

シンプルにワクワクするんですよ。

 

胸を張れる仕事を、誠実にが結局一番です。

管理会社として長期のローン期間を伴走していく立場なら、

こう聞かれて胸を張って言えなきゃ意味がありません。

 

「自分が京都でマンション建てるなら、

自分の会社に任せますか?」

 

自分は心から、はいと言えます

(もちろん、成長を求め続けながらです)

 

さて詐欺師を見極めるポイントもお伝えしておきます。

 

「言っていることよりやっている事」

 

誠実な詐欺師はいません。

だから誠実にやっているかどうかです。

言葉なんて何ならどうでもいいから

やっている事が誠実かどうかだけ

見てみるようにして下さい。

 

 

最後に今日は何が言いたかったかっていうと

 

「詐欺師が多いからといって、

詐欺師ばっかりいるわけじゃない」

 

ってこと。

(進次郎風に言いたかっただけ)

 

今日はこのへんで。

ではでは。

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