「寒くなってきたから、カビはもう大丈夫だろう」——そんな油断が、実は危険です。
気温が下がりはじめた初冬は、意外にもカビが潜伏しやすい時期。暖房で暖めた室内と、冷えた外気の温度差。そのせいで窓や壁に結露が発生しやすくなり、そこにカビが密かに根を張りはじめるのです。特に換気を怠ると、浴室・脱衣所・押入れなどの“湿気のたまり場”は格好の住処になってしまいます。
先日、ある物件の定期巡回で換気扇のフィルターを外してみたら、びっしりとホコリが詰まっていて「まったく換気できていなかった…!」なんてことも。どれだけ立派な設備でも、動いていなければ意味がありません。
だから今、ひと手間が大切です。
たとえば——
・浴室はお湯を抜いたあと、必ず壁と床を冷水で流しておく
・寝室やリビングの家具は壁から数センチ離して配置し、風通しを確保
・朝イチで窓を10分開けて、外の空気と入れ替える
・換気扇のフィルター、たまには外してチェックしてみる
どれも“やるかやらないか”の一手間ですが、それがカビを防ぎ、室内環境を守ります。
賃貸管理の現場でも、「入居者トラブル=設備の不具合」だと思われがちですが、実は“日々の予防策”が一番のカギだったりします。オーナー様にとっても、年末前のこの時期に「ちょっとした呼びかけ」をしておくことで、冬場の修繕コストやクレームを減らすことができるはずです。
カビが見える頃には、もう遅い。
だからこそ、“見えないうちに動く”。そんな管理を目指して、働いて、働いて、働いて、働いて、働きます!