相続税は、亡くなった方の財産を受け取るときに支払う税金です。でも、支払った後に「払いすぎていた」と分かると、お金が戻ってくることがあります。これを「相続税の還付（かんぷ）」といいます。
どうして戻ってくるのでしょうか？
たとえば、不動産の評価額が高すぎていた場合です。相続税の計算では、土地や建物の評価額を基に課税価格を算出し、それに応じて税金が決まります。その評価額が正しくない場合、税務署に申請して見直してもらうことで、評価額が下がり、支払った税金の一部が戻ることもあるのです。
「申告を間違えるとペナルティがあるんじゃないの？」と心配される方もいるかもしれません。
しかし、これは「過少申告」の場合に適用されるもので、申告後に間違いを見直して還付を求める「更生請求」にはペナルティがありませんので、安心して税務署に申請することができます。
「自分には関係ない」と思うかもしれませんが、実は知らないうちに払いすぎていることもあります。この機会に、相続した不動産の評価を一度見直してみませんか？
相続税が戻ることで、家族の未来に少しゆとりが生まれるかもしれません。そのゆとりが、新しい趣味を始めたり、旅行に行ったり、さらには次の世代に贈り物をする余裕につながることもあります。ぜひ、より豊かな暮らしを考えるきっかけにしていただければと思います。
