代表取締役 唐津 自己紹介へ

「幸せとは」について ~航海3698日目~

2025/10/26(日) 代表取締役 唐津

日曜ブログの128回目。

急な乾燥と温度の変化に対応できませんでした。

喉がイガイガしているので、もっぱらおやつは「龍角散のど飴」です。

 

先日、とある経営者の方からご相談を受けました。

「ワークライフバランスを考えて年間120日以上休みにしたのに

社員は当たり前という感じで喜んでいる様子もない。

挙句には成果も出さずに、有給を使い果たそうという社員がいる。

権利の主張優先なのが腹が立つ」

という内容でした。

 

何とも生々しい。

とはいえ、よくある話ですね、

 

正直どっちの気持ちもわかります。

サラリーマンなら、勿体ないから使おうという心理になるでしょう。

(創業メンバーのように共にクレイジーモードで

働いてくれる人なんていませんしね)

 

経営者なら、成果を出してから主張してくれよって心理もね。

 

さて、

これに対して唐津がどう思っているか。

 

「社員の考え方を変えようとしない」

つまり

「権利を主張してもらってもいい環境を作る事に集中」

 

これです。

 

それぞれの関係性について私はこう定義しています。

 

「社員はお客さまの役に立つことが使命で

経営者はそんな社員を幸せにすることが使命。」

 

なので、お客さまの役に立っているのであれば

権利の主張はどうぞどうぞというスタンスです。

 

まあそもそも社員のやる気や意欲をコントロールする事は不可能なので

具体的な部分をみて、それに対処するしかないのです。

 

①    適性な目標があるか

②    それを実行しているか

③    成果を意識し、結果が出ているか

 

上の3つを満たしていて、

かつ「すごいね」よりも「ありがとう」を集める事が出来ていれば

社内外問わず不平不満は出るわけナッシングです。

 

でもまあ、権利主張が際立っていると感じさせている社員は

基本成長も遅く、結果が出たとしても単発止まりで続かないという

印象はあります。

 

いくら気付きのキッカケを投げかけても

一生懸命にならず、成果も出ず、権利の主張をすると

うちの人事評価の場合は、可視化出来る内容でそれなりの結果が出るので

変化しない人、良い影響を与えられない人は居心地が悪くなるという

仕組みになっています。(大分時間かかりましたけど)

 

今回、相談して下さった方は創業社長で

尚更、ワークライフバランスで言えば、20代は仕事に全ベットされた方なので

やる気が足りないように感じるかもしれませんが

それが現代の一般的なサラリーマンなんだと思います。

 

私もそれでいいとは思いませんが

自分の考えを押し付けたり、過度な期待を持って

自分のストレスになるのは本末転倒。

経営者は気付きをひたすら提供する事しか出来ないのです。

 

そして、そもそもそんなストレスを抱えていると言う事は

社員のせいではなく、●●した経営者が悪い。

そう思った方がストレスもコントロール出来るはずです。

 

どうやって気付いてもらえるかって?

 

そら耳にタコが出来て、

その上にイカが出来るぐらい

わかるまで言い続ける覚悟と勇気が必要です(笑)

 

言い続けて13年。

それでもまだまだ×100なんですから。

 

 

さて本題。

「幸せとは」について。

 

冒頭、「人の役に立っている社員がいて、そんな社員を幸せにするのが経営者の使命」と

書きましたが「幸せとは」なんぞや?

 

これについても散々考えました。

 

給料が高いこと?

休みが多いこと?

福利厚生がいいこと?

 

ちっちっち、違います。

 

給料が高ければロイヤリティを持って、

いきいき働いてくれる時代は終わりました。

 

今となってはそれらは幸せの条件ではなくて

ただの一瞬で終わる喜びしかありません。

 

満足はしていません。

ただ不満ではないだけです。

 

多くの経営者が望む「やりがい」を感じて欲しいというなら

一瞬の喜びではなく幸せな環境をイメージして作らないといけません。

 

幸せとは

アドラー心理学だと

①    自分を好きなこと

②    良い人間環境に恵まれていること

③    人の役に立っていること

と書かれています。

 

これを見た時に、すとんと腹落ちしたのを覚えています。 

人の役に立っていれば①と②は基本ついてくるよなあ・・。

 

なるほど!

シンプルなことだったのです。

 

「人の役に立っている実感がある仕事」

にすればいいのです。

 

そして人間環境、特に社内においては

僕らの時代のようなしのぎを削るライバルではなくて

切磋琢磨しあう仲間という関係性を意識しています。

励まし合って、支え合って、と背中を預けられるバディのような。

 

ライバル、日本語で言えば好敵手。

なんで同じ会社に敵がいんねんと今の世代の人は思うかもしれませんが

20年程前は周囲に沢山敵がいたのです。

嘘ついたり、資料隠したり、電話無かった事にしたり、色々ね。

 

そして競争に敗れたものは去っていき

また新しい人間との競争が始まるという感じでした。

 

自分のように学歴のない人間は特に初任給や昇格も差があったので

その劣等感は成績や給料で勝ることで克服するしかないと思っていたのです。

 

そしてナンバーワンの景色はさぞかし素晴らしいと思ってみたものの、

実際は孤独で、周囲はチヤホヤするかと思いきや、上辺だけで

成績はすぐにゼロにリセットされ勝った満足は一瞬で終わり。

なんとも空虚な感情になった事を覚えています。

 

若いうちに競争することは全然悪くないのですが

数字を追い求める限り上には上がいるし、

いつまでもラットレースみたいに1人で走り続けるしかないのです。

 

そこで、私は自分の自己中を猛省し気付いたのです。

「自分1人だけが感じる幸せは、幸せと呼べない」

(分かち合いたいってことです)

 

 

そして劣等感の正体は、

「比べること」

 

であると。

 

そこからさらに趣味の人間観察を行い、

劣等感がない、感じさせない人の特徴を探るとある事がわかりました。

 

「劣等感が無い人には、

戻るべきホームがある」

 

それは会社でも、家族でも、友達でも、何かのコミュニティでも

何でもいいのですが信頼関係が持てるホームがある人は劣等感を感じさせないのです。

 

逆に、そんなホームがない人は、常に劣等感を持って

事あるごとに人との比較をし、評価を欲しがっていることに。

 

ははーん。

わかった。

 

劣等感ってホームが無い事で生まれるんだ。

自分を信じられないから他人を信じられないんだ。

他人を信じられないから人間関係が出来ないんだ。

自分で自分を満たせないから評価が欲しいんだ。

比較するから自分も他人も傷つけて疲れてしまうんだ。

 

大分長くなりましたが

 

「比べなくていい人間関係を作る」

 ここが今日の大事なワードです。

 

競争して評価を得ようとすると

ありがとうとは素直に言えないはずです。

心のどこかでどす黒い嫉妬心があるでしょう?

 それじゃ信頼関係なんて作れない。

 

だから社内で競争させて会社を伸ばそうなんて

したらホームなんて出来ないと言っているのです。

(切磋琢磨と競争は違うのです)

 

親が子供を比較するのが論外なように

経営者が社員を比較するのも論外。

結局それぞれの適性とポジションがあるのです。

 

心からありがとうが言える関係性があって

始めてホームが出来るし、

それが人の役に立てる土台になり

あとは自然と幸せになっていこうとしてくれるもの。

幸せになっているから顧客も幸せに出来るのです。

 

経営者も社員も血眼になって顧客第一主義だと

顧客を幸せにしようとした結果、

社員が不幸になっていくパターンも沢山見てきましたが

多くの会社が衰退していっています。

 

まあ、ライフワークバランスとか権利の主張とか

結論、僕はあまり気にしていません。

 

義務を果たす能力を身に付ける必要があり、

一時的にバランスが悪くなることもありますが

長い目で見てバランスとればいいんじゃないですか?

 

最初からバランスとってどっちつかずになっている人が

多いように見えますけど、それは違うかなと思うぐらいで。

 

自分は経営者として仕事に全ベットしてきたけど

ただ自分は仕事が大好きなだけなので正解は人それぞれでしょう。

 

うちはシンプルに

「あなたは人の役に立っていますか?」

経営者も社員もそう自問自答してイエスなら

義務は果たしているんだから、

自由に権利を主張したらいい。

そう思っています。

 

最後に何が言いたかったかっていうと

 

「幸せな環境っていうのは

比べない人間関係があるってこと。」

 

ホームなんだから、

家庭も会社もどっちも大切にして下さいね。

 

いやー、長くなった。

読んだ人は本当偉いです。

 (今度何かあげます)

 

今日はこのへんで。

ではでは。

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